『いのちの食べかた』(ニコラウス・ゲイハルター)

いのちの食べかた』(ニコラウス・ゲイハルター)


家の貧しい音響設備ではなく、映画館で観ればかったと思いました。
大量のヒヨコの鳴き声や広大な農場に水を撒く大型機械の作動音、手で野菜をもぎる音や豚の足が切断される音、
次々に「食品」を運ぶベルトコンベアの摩擦音、等々が満足に聞き取れなかったので。
また、言うまでもなく小さな画面ではスケールの変化や対照がつかみ難い。


垂直、水平を意識した審美的な整理された構図と例えば屠殺のような多少グロテスクな場面を対比的に見せるような
演出はあまり好みではないけれども、より多くの人が鑑賞することを考慮した時に、
「効果」(別々の感情を同じ感情として混同させるような?)を発揮しやすいということは確かだと思います。
(この映画については、全編を通して一貫した演出がなされていると言えなくもないので、
そうした指摘はあたらないかもしれませんが)